1949-11-14 第6回国会 参議院 本会議 第10号
又国内の状況におきましても、生産その他の指数も相当上つておるのみならず、闇物価も現に停止されておるので、今後これがどうなるかということの見通しについては決して楽観はいたしておりませんが、併しそのインフレーシヨン克服のためにあらゆる手段を盡し、又予算等において御覽になると思いますが、政府としてはでき得るだけの施策を施しておるのであります。
又国内の状況におきましても、生産その他の指数も相当上つておるのみならず、闇物価も現に停止されておるので、今後これがどうなるかということの見通しについては決して楽観はいたしておりませんが、併しそのインフレーシヨン克服のためにあらゆる手段を盡し、又予算等において御覽になると思いますが、政府としてはでき得るだけの施策を施しておるのであります。
インフレーシヨン克服のため、本年度予算においては、復興金融金庫は著しくその機能を縮小することになつたのでありまして、これに伴い、産業の必要とする長期資金の供給は著しくきゆうくつとなつて参つたのであります。他面経済の安定復興のため、長期産業資金の円滑な供給を要することは論をまたないところでありまして、このような状況にかんがみ、日本興業銀行の興業債券発行の限度を引上げることといたしたのであります。
さらにインフレーシヨン克服の要求、こういうものは二十四年度の予算案において、初めてその適用を見るのではないのであります。九原則を受取つた瞬間から一切の政策について、まじめにこの方針を実行しなければならない。本法案は三月三十一日までに通しさえすれば、それで事は済むというような言語道断な態度をとつているのでありまして、これはわれわれ絶対に首肯することのできない法案であると考えるのであります。
インフレーシヨンの抑制方策といたしまして、金融引締めの方法が即効的に有効であることは明らかでありまするが、それが度を過しまして、生産を萎縮し、企業意欲を減退せしむるようなことがあつては、終局的にインフレーシヨン克服の目的を達成することができないことも、これ亦極めて明瞭であります。
インフレーシヨンの抑制方策として、金融引締めの方法が即効的に有効であることは明らかでありますが、それが度を過しまして、生産を萎縮し、企業意欲を減退せしめるようなことがございましては、終局的にインフレーシヨン克服の目的を達することができないことも、これまたきわめて明瞭であります。
ただ郵便貯金は通分多年に亘りまして全国に非常に細かい窓口を持つて大衆の預金を吸收して参りましたので、今後日本のインフレーシヨン克服というような面から申しましても、成るべく早く一應流れ出た金が吸收せられるということが必要でございますので、さような國策の観点から申しますと、細かく全國に預金網を持つておる郵便局の活動を通して、資金が成るたけ早く環流する、吸收せられるということは非常に重大な問題であります。
その方向に向けまして進めなければならぬのでございますが、今日の日本経済の現状並びにインフレーシヨン克服という使命を果さなければならない必要上から、貨物運賃はョ制せられなければならぬことに相なりまして、堀江さんの御指摘になられますように、そこに経営原價と正比例いたさない運討倍率を出さなければならぬことになつたわけであります。それで今回御審議をお願いいたしておりますような率に相なつております。
惡性インフレーシヨンの根源が財政收支の不均衡に端を発することは周知の通りでありまして、健全財政はインフレーシヨン克服のための第一の要請であります。この意味において、昭和二十二年度予算も収支の均衡を標榜して編成され、昨秋における予算補正に際しても、財政需要の著しい増嵩をすべて租税と專賣益金とを中心とする普通歳入で賄つたのであります。
國家財政の歳出に何らの影響をもたらすこともなく、現存し分散している同じ系統の行政機関を集約いたしまして、鉄鋼課を鉄鋼局に昇格せしめ、少数精鋭の能率主義行政によつて、一元的総合計画のもとに優良鉄鋼の増産をはかることが、深刻なる現下のインフレーシヨン克服に欠くベからざる大きな要素となることを私は固く信ずるのであります。
これはそのほかの措置を怠たり、あるいは安心することによつて助長することになるかもしれませんが、われわれはさようなことでなしに、もつと深刻に、總合的に考えて、あらゆる施策を實行して、このインフレーシヨン克服の大きな主眼といたしたいと思う次第でございます。
○栗栖國務大臣 きわめて將來のインフレーシヨン克服に重大な御質問と思います。内閣としては十分の意見はまだまとまつておらぬ、計畫その他の策定をまつてまとまるのでありまして、そこで内閣全體としての意見を、ここでただちに申し上げることはできないのであります。
きはめて至誠と精熱を傾けましてその復旧を希つておるのでございますが、何分にも制約されたる国家財政は災害対策とともにインフレーシヨン克服についても全力をあげなければなりませんし、国民生活の安定と産業の回復に対しましても、それぞれ資金を要するのでございます。これらの諸般の全般的な国政のすべてを考えまして、災害対策というものを立てておるのでありまして、決して安定本部は予算の妨害はいたしておりません。
なおまた現下のインフレーシヨン克服のためにも國家の收入が確保されておらなければいかぬのだと思うのであります。よつてわれわれ國民の負担が多少過重な点がありましても、それ健全財政の確立のためであり、国家復興のためであるならば、あえて私どもはその苦痛を耐え忍ばなければならぬのであります。
さて次に、インフレーシヨン克服の諸問題と産業問題につきまして、それぞれ所管大臣の見解を承りたいのであります。現内閣の目ざすところは、経済復興の最大の障害となつておりますインフレーシヨン克服のために、今日及ぶ限りの手段と方法をとるということでなければならぬと思うのであります。
これは東芝の現下緊要産業として働いておるところを政府としては十分考え、尚この種のものにつきましては、緊要産業に從事しておる限りにおいて、又時局救済のため、インフレーシヨン克服のために働いておるというようなこの種の工場に対しましては、一方においては收入その他から税の完納は是非求めますが、他方において運轉資金その他の適当なる方法によつてこれを供給いたしまして、必要なる工場の継続と賃金の支拂というようなことを
政府は從來インフレーシヨン克服に對して、何ら積極的に、的確有效な對策を打つていない。これは政府の重大な失態と言わなければならぬのであります。政府は事態の根本をつくことを忘れて、いたずらに現象を追いまはして意味もない、しかも拙劣な實驗的統制を行つては失敗しておる。迷惑をかうむつておりますのは、ひとり國民だけであります。
併しながら形式的にも実質的にもバランスの取れた予算を組むこと、そのことが日本のインフレーシヨンに対しまする闘いといいますか、努力といいますか、インフレーシヨン克服のための努力の端的な表現であつて、それは國際関係から見ましても非常な好影響を與えると思います。